当連載は、時代考証関係の本などを読んでいて見つけた歴史の意外な事実を語り部通信倶楽部の16番ボードの『資料ボード[軍事・歴史・科学]』において書き込みしたものを再編集したものです
TRPG、特に語り部での利用を念頭に書いて行きたいと考えていますが、今のところ残念ながら雑学的な面に重点を置いています。
歴史考証資料ということでHRコード、紹介文ということで Iコードを使用しています。(KATACODE.ETX参照)
まずは最初に……。
取り合えず用語と解説はいかのように百科事典形式でまとめていけば、後々集積しやすくなりますので、サンプル的に書いてみました。
とまあこんな感じでまとめると良いかと思います。
とりあえずリアルに江戸時代をプレイするときには武士は座布団を用いない、ということだけですね。
銭形平次のように銭を投げるのは非現実的だとお思いの方も多いかもしれません。私もそうでした。しかし、銭投げが存在しなかったなどというのは間違いなのだそうです。
実は江戸時代には投銭術という遊びがあったそうです。五メートルばかり離れたところに打ち込まれた曲がった釘に、穴空き銭を投げて引っ掛けるという、輪投げを難しくしたようなものです。これだけ正確に投げられるならば、それなりに有用なのは分かりますよね。動かない目標ならば目玉にだって簡単に当てることができるでしょう。
そして、もうひとつ。戦国時代には印字打ちなどと呼ばれる投石戦闘が頻繁に行われていたそうです。訓練すれば石がどれだけ遠くに飛ばせるかは、野球などを考えれば想像できますよね。当時の戦争による死傷者は、一番が鉄砲、二番が槍、三番が投石であると言われるほどなのだそうです。
江戸時代でも懐にはたいてい銭を持ち歩いていたわけで、特に武器を持ち歩くことなく有効に戦える投銭術が、現実的な戦法であることはお分かり頂けると思います。
さらに、投銭術は銃刀法の制約を持つ現代においても十分に使える戦術だと思います。
さて、銭の戦闘利用にはもうひとつのパターンがあります、それは防具への利用です。
頭巾や小手、着込みなどに銭を縫い付けてリングメイルのようにして刃を防ぐ手法は、安価に誰でも可能な防具の作り方として重宝されたようです。
考えてみれば当たり前の工夫ですが、効果はたしかに優れていると思われますね。リングメイルの類に漏れず突きには弱いでしょうけど、刀で斬るのに対しては十分役に立つでしょう。
江戸時代は武士しか名字帯刀を許されていなかった。
ということから、町民はまったく武装できなかったと考えている方も多いかと思います。私も昔はそうでした。
実は帯刀を禁じた1668年の禁止令で示されたのは、「刀」を差して歩いてはならないということであり、自宅に鑑賞用に刀を置いておくことは禁じられていませんでした。
さらに、刀は駄目だとはいえ「脇差」は帯びていてもかまいませんでした。
大小二刀差しがだめなだけで、脇差を帯びるだけならばかまわなかったわけです。実際に旅などには、町民でも資産があれば護身用に脇差を帯びることは良くあったそうです。
この脇差を長くしたのが長脇差で、今でいうヤクザ同士の抗争などで用いられていたようです。長脇差はたびたび禁令の対象になり、寛政二年には一尺八寸以下に限ると、寛政十年には一尺五寸以上は不可であるとの触れを出しています。
以上、新人物往来社「別冊歴史読本 決定版 江戸時代考証総覧」などより要約してみました。
さて、TRPGにおいて虚無僧は使い甲斐のある道具立てです。
ざっと考えても以下のようなものが有り得ますか。
・本物の虚無僧になって諸国を漫遊しながら小さな事件を解決する。
・幕府の手先となり諸国の秘密を探る。
・武士が復讐を遂げるために虚無僧として放浪する。
・食い詰めた悪党が虚無僧に化けて悪事を働く。
・追い詰められた庶民が虚無僧に化けて江戸を目指す
などなど。
二つばかり語り部用の簡易ひな型を作ってみましょうか。
河出文庫『考証江戸奇伝』稲垣史生
360円
河出文庫『間違いだらけの時代劇』名和弓雄
ISBN4-309-47184-6 480円
新人物往来社「別冊歴史読本 決定版 江戸時代考証総覧」
雑誌 69645-69 T1069645691805 1800円