昼時の混雑も終り、学校帰りの学生が立ち寄るにはまだ早い時間のベーカリー楠。
黒のブッシュハットに黒いダブルのコートを着込んだ男が入ってくる。
店内を見回し、いずれにせよパンも売っているだろうと判断してカウンターへ進む。しかし……怪しい。
何故か動揺する店長。
店長、視線に気付く。
平田本人にそんなつもりがなくても、深めに被った帽子はは表情を隠してしまい、無言の威圧のようにも取れる。店長の脳裏に、『クリスタルナハト(水晶の夜)』、『アウシュビッツ』といった、不吉極まる単語が浮かんでは消える。
静まり返る店内。
ベーカリー楠店長楠観氏は後にこう述懐している。「ああしないとゲットーに入れられると思った。」と。
とりあえず返礼。
そして明らかに誤解したまま去っていく平田。
しばらくして。
取り乱す店長を前に茫然とするもとみー。
その後、気を良くした平田はベーカリーでの挨拶を「ハイル」と(勝手に)設定したのである。
1999年11月中頃のベーカリー楠。
駄目ハンター登場のエピソード。
既に普段着となっているSSのコート。本人は意識しなくなっていますが、知識のある人から見れば、嫌なものかもしれません。
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